米国のシェールガス・オイルが米国経済を救うキザシが見えてきている。
200ccのガソリンの仕事量は、リチューム電池5kgと鉛電池10kgに相当するエネルギーだ。
ハイブリッドによる内燃機の欠点やエネルギー回生はこれからも有力な方法なのかもしれないが、完全なEVへシフトするとは到底思えない。EVはインフラが整った都市部のコミュニケーターとしては存在できるが、長距離やハイウェーなどでは、全く不利な乗り物ではないだろうか?
それよりも、ガソリンからガス内燃機の時代が到来しそうな予感がする。
現在の天然ガス車はあくまでもガソリンエンジンを改造した物であり、本来の天然ガスエネルギーを最大限に利用したエンジンではない。天然ガス対応エンジンでしかない。CO2排出量も少なく、発生可能な熱エネルギー量を生かした天然ガスエンジンをそろそろ開発する時期ではないだろうか?
先日、HKSへバイフェールと呼ばれるガソリン、天然ガス両用エンジン事業部へお邪魔した際に、聞いた衝撃的な事は、気化熱を奪う前提の現在のエンジンでは天然ガス燃焼には向いていないとのことだ。
排気バルブや排気バルブシートが過熱で溶けてしまうらしい。それだけガソリンよりも発熱量が大きいと言うことらしい。だからハイブリット燃料化の改造をしているとの事だった。
液化するにもコストが掛り、ガスの成分安定化にもコストが掛る。出来る限りコストを掛けずに、燃焼可能なあらたな内燃機を開発できるならば、次の100年位はその方向へ進むのではないだろうか?
まともな常用車として天然ガス対応車は、ホンダ・シビックのようだ。それも日本国内向けではなく、製造・販売も米国向けだ。さすがにホンダ。北米市場の動向を見据え、すでに売れ筋の車両に搭載されている。
シビックGXと言うホンダ・天然ガス車は、環境性能に優れていると米国におほめ頂いたようだ。
しかし、1800cc同一エンジンのガソリン車と比較して30HPほど出力ダウンしている。トルクも2kg程低い。
まだ、天然ガス専用のエンジンとは思えない。熱効率をもっと上げられるエンジンの開発ができると思える。
単位辺りの発熱量は、ガソリンよりも22%程度上だ。軽油よりも15%以上ある。
天然ガス専用エンジンは、もっと最適な燃焼方法があると想像できる。
ガソリン30%に対して軽油35%と言われる熱効率。天然ガスでは40%に迫る熱効率が可能ではないのだろうか?多分すでに各社内内で開発・研究しているのだろうが、EVはHVだけでは、迫る韓国勢に遅れを取られる可能性もある。円安でよりガソリン単価が急騰している日本は、外貨獲得産業でもある日本自動車産業が家電産業の似の前になってしまった場合、日本経済は窮地に立たされる。
国家を上げて天然ガス内燃機の模索を始めるべきではないだろうか?
高圧噴射がベストなのか?動的な液化ガス化などが良いのだろうか?
天然ガスは、日本近海にも眠っている宝の資源。技術立国日本の家芸を見せる場面ではないだろうか?