プリウス、インサイト、シビック、マツダ3、ベンツ Aクラスとホイルベース2700mmを超えるFF・Cセグメントクラスで、意外と異なるスペックが車重だ。
それぞれのメーカーで世界市場での激戦区のこのクラス。
年々、モデルチェンジを重ねる上で、2650mm台だったホイルベースが2700mm台へ大きく成長?している。ホイルベースは室内空間を大方決める重要なスペックで、しかも乗り心地に大きく影響する。わずか50mm?=5cmの違いでも、その乗り味は変貌する。
しかし、ボディーの強度、剛性を確保するのは、このホイルベース長が長くなれば長くなるほど難しくなり、板厚アップや骨組み数アップなどどんどん重たくなって行く。
それ故に、全長が長くとも、ホイルベース数センチ違いで車格がガラリと変わる。
プリウスは全長に対してホイルベースが長く、それは前後のアンコ=オーバーハングが小さく、ハンドリングに癖?が薄くなっている。
全長対ホイルベース比で比較すると
プリウス 59%
インサイト 58%
シビック(セダン)58%
リーフ 60%
マツダ3(ハッチ)61%
マツダ3(セダン)58%
ベンツA(ハッチ)62%
全長に対してホイルベースの占める割合はベンツAが62%とさすがに優秀?だ。
まぁ全長が長くとも重量物がそこに無ければ運動性能にそんな差が出ないとか、リア部が長くフロントが短いならとか、まぁ色々考えられるが、デザイン上でグリルが尖ってる?以外設計上、やはり全長が長いと良いことがデザイン以外無い。
そして、やはりFFと言うことでホイルベース内にエンジンが鎮座していない限りフロント荷重が大きい傾向であり、その点でも前後のオーバーハングを抑えた方がいい。
仮に、ホイルベースがほぼ同一?で車格が同じとして、車重対ホイルベースの比率を見てみる。
プリウス 51%
インサイト 51%
シビック(セダン)48%
リーフ 56%
マツダ3(ハッチ)47%
マツダ3(セダン)?
ベンツA(ハッチ)48%
さすが新世代マツダ3!お見事な軽量化?比率で低い数値の方がホイルベース長に対して軽量であり、マツダ3、シビックセダン、ベンツAの順だ。
それにしても、この車体にどのような車重となるのか?
何を搭載するのか?
ボディーや骨格の板厚をどう選択し、ハイテン材をどう使うか?それが重さに反映する。
新型のインサイトでは、TVなどの試乗で、平地での乗り心地はボディー剛性からも、旧型とは全く別物で高級感があると言う。確かに走行中のノイズは少なく、特にロードノイズも十分に抑えられているようだ。PHVじゃないと言え電池もモーターもしかも2個も搭載している割に1390kgと1400kgを見事に切っている。
もちろんプリウスの1370kgはご立派であるが、ボディー形状からインサイトの作りは良さそうだ。シビックも1300kgといい感じであるが、トーションビーム化したマツダ3はさすがに軽く30kgの差が生じている(セダンとハッチでの比較では)
お話にならないのが、さすがB−EVであるリーフだ。1.5tを越えている。
これは重量税のランクが変わる。まぁエコカーと言うエコヒイキ?で影響は無いのだろうが、運動性能上やタイヤへの負担、サス系の負担を考えるとやっぱりデブは駄目だ。
そこがB−EVの最大の欠点で、NA車と遜色ない重量に収めながらも、質を上げているプリウス・インサイトはお見事!である。
まぁ現ホンダのネガ?は、やはり他社ライバルとの価格差であり、このインサイトがプリウスとの価格差を埋めるだけの客への説得力があるのか?である。
シビックもインサイトもさすがに共用化されたボディーベースなのでプラスチックや樹脂なグリルやテールライトの差程度であるのだが、280万〜と320万〜と言うエントリー価格が軽く40万円高い。悪くはないが高いじゃ、、、。まぁもっともB−EV=リーフの価格はこれらの土俵り比較にならない。年々高額化する自動車。日本の場合、インフレ・デフレに関係なく、得られる所得が横ばいで上がるのは税金と自動車価格が着々と上がると言う悲惨な状況。
売れる売れないを決めるのは、国民の得られる所得が一番左右される時代だ。
厳しい中でも、欲しい!今のモデルが最良だ!と強い購買心を掻き立てるモデルはどれだろう?