同一クラス、ライバル車では、従来馬力主義であった日本で、カタログ値のエンジン出力が重要であった。
しかし、近代では、もう馬力も同一排気量であれば、わずか2〜3PS程度の差、それよりも違いが体感できるトルクの値が重要だ。そしてさらに重要なのは、軽量化技術。
リッター30km/l超える軽自動車が出てきているが、この数値を通常のエンジンだけで叶えるには、車重が重要になってくる。技術の差が出てくる所だ。F1レースでもエンジン、サスではなく、シャシーフレーム設計が勝敗を握る時代。車の差が出てくるのは、シャシーである。
自動車の要求性能は、走行性能=スピードから、居住性、デザイン性、そして軽量化。同じクラスやサイズで軽でも100kgの重量差が出ている。衝突安全基準からも単なる構造の手抜きではできる物ではない。
明らかに、構造性能を落とさずに、新素材を多用し、そしてコンピューター解析が進み強度と軽量化を調和させているのだろう。エンジンに次ぐコストが掛るシャシーは、おいそれと新しくできない。
そして、同一プラットフォームで多種化することで、この開発原価を圧縮せざる得ない。
そして一度失敗すると10年近い間性能差が埋まらず取り返しがつかない。
VWでは、単一プラットフォームから複数のモジュール化でシャシーやユニット(エンジン・サス)などを組み合わせられる方式を発表している。セグメント化でクラス分けされたシャシーでこの失敗を取り戻すのが難しい点からも、単位毎にモジュール化している物と思われる。
いずれにしても軽量化が燃費や走行性能に与える影響は大きい。あのフル・アルミボディーを作ったホンダは、そのイメージと真逆に重たい。N−BOXもN−ONEも重い。見事に同一クラスで100kgオーバーだ。売れ筋であるフィットも設計が古いと言いながらも、やはり100kg近い重量差がある。ノート燃費スペシャルで1070kgリッター5km/lも違うフィットで1030kg。ハイブリッドのリッター1kmしか差がないで1140kg。スーパーチャージャーと言う飛び道具での期待は薄いが、ハイブリッドまでして1km差では、価格上も不利だ。
まさに、ハイブリッド機構分の差は重さと価格。直噴エンジンのアクセルが付きがいい所とモーターの低速時トルク。ノートも今一低速時のギクシャク感があるが、双方の差は、ハイメカ的なハイブリッドと機械技術な直噴ガソリン+スーパーチャージャーどちらもいい勝負。価格約10万円差。実燃費はフィットがやはりいいようであるが、高速道路での燃費は、HV能力に影響されず、エンジン性能差だけだ。リダクションがなく電圧も低いIMAでは、精々60km程度までのアシストであり、100km/h域では単なる1300ccSOHCエンジンでしかなく、燃費向上方法も大量EGRによるポンピングロスと希少燃焼化。1200ccであるノートの方がSCをクランク軸から取り出す余計なフリクション抵抗分不利ではあるが、1200ccと言う省排気量での燃焼が効く。SCも不足排気量を補う事も可能で可変排気量的な制御で不足パワーをそれなりに補う。
ロングホィルベースがもたらす後部座席の足元の余裕は、フィットより広い。寸法上広いフィットもコンパクトカーの狭さを感じるリアシート足元空間は、4WDを捨て(モーターで4WD化)ドライブシャフトを通さないノートと、豪雪地帯のデーラーから強い要望があるため捨てきれなかったフィットとの差もある。
フィットフルモデルチェンジで、直噴アトキンソンサイクルが搭載されるまで、ノートに分があり、デーラー数も多いことから、フィット苦戦は強いられるだろう。
そして3度目の正直フィット3代目で、どれほど軽量化が実現でき、それが燃費・運動性能を発揮できるか?
プリウスコンプレックス克服だけの新型エンジンと新型トランスミッションだけで、軽量化をおざなりにした場合、さらに5年先まで、ハイブリッドを搭載せずともノートに後塵するかもしれない。